「SWOT分析」をさらに活用。ビジネスシーンで役立つその方法とは?
SWOT分析とは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つによって組織を評価することです。
スタンフォード大学のアルバート・ハンフリーにより作られた分析方法で、個人や組織(企業)の市場環境を分析します。
ビジネスシーンでよく使用されるSWOT分析ですが、正しい知識を入れずに行なってしまうと、間違った方向に事業が進むことも……。
それを防ぐために、まずはSWOT分析への理解を深めていきましょう。
◆ SWOT分析とは“ビジネスの道を定める方法”
SWOT分析は経営戦略の計画時などで行われます。
現状を分析し、これからどう進むべきか、自社はどうあるべきかなどの道を定めていく方法です。
プラス要因 | マイナス要因 | |
内部環境 | S:自社の強み | W:自社の弱み |
外部環境 | O:機会・チャンス | T:脅威・リスク |
上の表は実際にSWOT分析を行うときに作る表で、4つのフレームに当てはまる事柄を記入していきます。
Strength(強み)
Strengthとは“自社の強み”という意味で、商品やサービスの売りの部分、購入してくれる理由について分析してください。
「優れた技術を持っている」「他社と比べて安い」など、ユーザーにとってメリットとなるものを記入していきます。
Weakness(弱み)
Weaknessとは“自社の弱み”という意味で、ここでは劣っていることや苦手とすることを考えましょう。
「商品の到着までに時間がかかる」「人材不足」など、ユーザーにとってデメリットとなるものです。
弱みは強みに変えられるので、できるだけ多くあげて改善策を練りましょう。
Opportunity(機会)
Opportunityとは“機会・チャンス”という意味で、現在の市場環境やトレンドは何なのか、他社の環境への対応方法を分析します。
その環境に合わせて「自社が掴めるチャンスは何なのか」を抽出してくださいね。
Threat(脅威)
Threatとは“脅威・リスク”という意味で、Strength(強み)を打ち消す可能性のある要因を抽出していきます。
「他社の環境変化への対応力」や「ユーザーの期待とサービスレベルの差」など、小さなことも洗い出していくのがポイントです。
◆ SWOT分析の3つの手法を解説!
それでは、それぞれの要因について理解したところで“SWOT分析の手法”についてご紹介していきます。
「S=強み」と「W=弱み」は企業自身で現状を変えられる内部環境のこと。
「O=機会」と「T=脅威」は経済や景気、政治などの影響を受ける外部環境。
SWOT分析をするときは、目的を明確にし、内部環境に影響を及ぼす「外部環境」から分析を始めましょう。
1.外部環境
はじめに分析する外部環境では、政治や法令、市場環境、トレンド、経済、競合他社の動向などがあげられます。
中でも特に内部環境(強み・弱み)に影響を及ぼすのが、“ユーザーと競合他社”です。
ユーザーと競合他社から受けるチャンスと脅威について分析することで、強みはさらに強く、弱みは改善しやすくなってきます。
2.内部環境
次に分析するのが内部環境について。
内部環境には、資源やサービス、商品、マーケティング、技術、価格、輸送時間などがあり、それに対して「強み・弱み」を抽出していきます。
どんな些細なことでもかまわないので、すみずみまで洗い出してください。
抽出した結果「何より強いのか、弱いのか」を競合他社と比較していきます。
3.クロスSWOT分析
SWOT分析によって「強み・弱み・機会・脅威」を抽出したら、クロスSWOT分析によって要因をかけ合わせ、戦略を練りましょう。
内部環境と外部環境を関連づけることで、強さを最大限に、弱さを改善させることができるのです。
強み | 弱み | |
機会 | 機会×強み | 機会×弱み |
脅威 | 脅威×強み | 脅威×弱み |
機会×強み 強みからチャンスを掴む方法を検討
脅威×強み 強みによって脅威に打ち勝つ方法
機会×弱み 弱みによってチャンスを逃さないための対策
脅威×弱み 弱みと脅威によって最悪の事態を回避する施策
◆ まとめ
SWOT分析についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
この分析方法は企業という大きな組織だけでなく、フリーランスでの働き方、社員個人の業務の見直しなどにも役立つ方法です。
ワークライフにうまく取り入れることで、今後の進むべき道が明確になってきます。